ABMとは?始める前に決める4つのこと

公開:2026.08.23 更新:2026.08.23 執筆者:XAION Sales編集部

ABMを始めるとき、最初にターゲットリストを作ることから着手すると、「なぜこの企業を狙うのか」「誰が実行するのか」「何を見て成果を判断するのか」が曖昧なまま進みやすくなります。

ABMを開始前に決めたいことは、目的・対象・体制・評価軸の4つです。本記事では、ABMとは何かを整理したうえで、この4点を自社の状況に合わせて決める方法を解説します。

 

<この記事でわかること>

  • ABMとは何か、一般的なターゲティングと何が違うのか
  • ABMを始める前に決める4つのこと
  • 対象企業を決めた後、実行体制をどう設計するか
  • 何を見てABMを続けるか、見直すかを判断する方法

Index

 ABMとは、優先する企業を決め、その企業への取り組みを重点化する手法 

 

ABM(Account Based Marketing)とは、あらかじめ優先する企業(アカウント)を定め、その企業に対して重点的に営業・マーケティング活動を行うBtoBマーケティングの手法です。限られたリソースをどの企業へ優先的に使うかを決め、企業ごとに必要な接点やアプローチを考えます。

ABM戦略の利点は、自社と相性の良い企業に対象を絞ることで、投下したリソースに対する成果を高めやすくなる点です。Demand Gen Report 2026年版によると、実際にBtoBマーケターの80%がすでにABMを採用・運用しています。

ターゲットを設計すること自体は、ABMに限りません。リード獲得でも、どのような企業や人物を対象とするかは設計します。ABMの特徴は、ターゲティングをすることそのものではなく、優先する企業を先に明確にし、その企業への取り組みを重点化する点にあります。

そのため、ABMを始める前には、企業リストを作ることより先に「何のために取り組むのか」「どこを対象にするのか」「誰が実行するのか」「何をもって成果とするのか」を揃えておく必要があります。

 ABMを始める前に決めるのは「目的・対象・体制・評価軸」の4つ 

 

ABMを始める前に決めることは、次の4つです。

・目的:ABMで何を実現するのか
・対象:どの企業を優先するのか
・体制:誰が何を担当するのか
・評価軸:何を見て継続・修正を判断するのか

この4つが決まっていれば、ターゲットリストを作った後も、何を基準に行動し、どこを見直すかをチーム内で共有しやすくなります。

 目的|ABMで何を実現するのかを決める 

最初に、ABMで実現したいことを明確にします。たとえば、新規の重点企業との商談を増やす場合と、既存の大口顧客で未取引部門との接点を増やす場合では、対象にする企業も実行内容も異なります。

ここで重要なのは、「ABMを導入すること」を目的にしないことです。「どのような企業との商談機会を増やしたいのか」「既存の営業活動のどこを変えたいのか」まで言葉にします。

目的を一文で説明できる状態にしておくと、その後の対象企業や評価軸を決める際にも判断がぶれにくくなります。

 対象|どの企業を優先するのかを決める 

 

次に、どの企業をABMの対象として優先するかを決めます。ABMでは、すべての企業へ同じようにリソースを配分するのではなく、重点的に取り組む企業をあらかじめ定めます。

この段階では、少なくとも「どのような企業群を優先するのか」「なぜその企業群を優先するのか」を説明できる状態にします。企業規模や業種、自社サービスとの適合性、事業戦略上の重要度などが判断材料になります。具体的な選定条件やリスト作成の方法については、別の記事で詳しく解説します。

営業リストの具体的な作り方や、再現可能なターゲット選定基準はこちらの記事で詳しく扱います。こちらの記事では、ABMを始める前に「優先する対象を決める必要がある」と理解できれば十分です。

また、対象企業を決めた後は、その企業の中で誰と接点を持つかを具体化します。部署や役職だけでなく、課題を持つ人や検討を進める人など、企業内の関係者を理解することが、実際のアプローチを考える材料になります。

 

体制|誰が何を担当するのかを決める

 

対象企業が決まっても、誰が調査し、誰がアプローチし、誰が結果を記録・更新するのかが曖昧だと、ABMは実行段階で止まりやすくなります。開始前に、必要な役割と担当を決めておきます。

<開始前に決める主な役割>
・対象企業の優先順位を管理する
・企業や関係者の情報を確認する
・アプローチを実行し、結果を記録する
・結果を振り返り、対象や進め方を更新する

営業部門とマーケティング部門の両方が関わる場合も、まず部署名で分けるのではなく、この役割を誰が持つかを決めます。同じ担当者が複数の役割を担っても構いません。重要なのは、実行と見直しの責任者が曖昧にならないことです。

 評価軸|何を見て継続・修正を判断するのかを決める 

4つ目は、ABMの進捗と成果を何で判断するかです。評価軸がないまま始めると、活動量だけが増えても、ABMとして前に進んでいるのか判断できません。

受注などの最終成果に加えて、対象企業との接点や商談化の状況など、途中の進捗も確認します。見る指標を増やすことより、「何を見て、いつ継続・修正を判断するか」を決めておくことが重要です。

評価するときは、結果だけでなく、当初の設計も確認します。想定より進んでいなければ、対象企業の置き方に問題があるのか、実行体制に詰まりがあるのかを切り分けます。評価軸は成果を測るためだけでなく、次にどこを見直すかを判断するために使います。

 4つを1枚に整理してから、一部の企業で始める 

 

4つが決まったら、1枚のシートにまとめてから実行します。

<ABM開始前シート>
・目的:ABMで何を実現するか
・対象:どの企業を優先し、なぜ優先するか
・体制:誰が何を担当するか
・評価軸:何を見て、いつ継続・修正を判断するか

最初からすべてを確定事項にする必要はありません。対象や評価軸には仮説が含まれます。重要なのは、何を仮説として置いているのかをチームで共有したうえで始めることです。

 最初から対象を広げすぎず、一部の企業で確認する 


ABMを始める際は、最初から対象企業を広げすぎるより、一部の企業で実行し、4つの設計が機能するかを確認します。
目的に対して対象企業が合っているか、担当の分担に詰まりがないか、設定した評価軸で進捗を判断できるかを確認します。ここで得た情報をもとに、対象や体制を更新してから次の企業へ広げます。
この順番で進めれば、ターゲットリストを作ること自体が目的にならず、ABMの開始前に置いた判断基準を実行結果から改善できます。

 4つを決めてからABMを始めよう 

ABMを始める前に決めることは、「目的・対象・体制・評価軸」の4つです。

・目的:ABMで何を実現するのか
・対象:どの企業を優先するのか
・体制:誰が何を担当するのか
・評価軸:何を見て継続・修正を判断するのか

ABMは、ターゲット企業のリストを作るだけの取り組みではありません。優先する企業を定め、その企業への活動にリソースを配分し、チームで実行・評価できる状態を作ることが重要です。

まずは上記の4つを1枚に整理し、自社でABMを始めるための判断基準を揃えてください。

 

XAION Sales編集部

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