大手企業の新規開拓を推進した“部署直通”アプローチ。リストゼロのチームが急な「大手シフト」に対応できたわけ。
XAION Sales導入の背景と理由
課題
代理店経由の営業が中心で、直販の経験もリストもない状態。そこへ「建設会社の上位企業から攻める」という方針転換が重なったが、ホームページに載っている本社の代表番号では受付を突破できず、担当部署までたどり着けなかった。
決め手
土木技術部やDX推進部など、狙いたい部署まで細かく絞り込める検索性と、担当部署へ直接つながる電話番号データ。
効果
方針転換の直後から、狙った上位企業の担当部署へ迷わずアプローチできる体制を確立。狙っていた上位200社の大部分と接点を持つことができ、月10社ほどだった建設会社との商談は60社まで広がった。
ドローンやハンディスキャナーを用いた橋梁点検・3次元測量を手がける株式会社FLIGHTS。点検システムの提供から測量デバイスの開発・販売までを担い、建設業の現場に新しい技術を実装しています。
同社は2026年2月、それまでの測量機器代理店を経由した販売に加え、建設会社へ直接アプローチする「第一営業部」を新たに立ち上げました。さらにその後、「建設会社の中でも、比較的大きな企業から攻略していく」という方針が打ち出されます。しかし、社内には建設会社向けのリストもなければ、直接アポイントを獲得した経験を持つメンバーもいない状態。代表番号に電話をかけても、担当者にはなかなかたどり着けません。
そこで導入したのが、XAION DATAのセールスAIプラットフォーム「XAION Sales」でした。今回は、第一営業部で営業マネージャーを務める森田真吉様に、直販チームの立ち上げから、大手攻略を支えた“部署直通”のアプローチ、そして今後の展望について詳しく伺いました。
点検と測量、2軸で建設業を支える。直販チームのミッション
──まず、御社の事業内容について教えてください。

森田:大きく分けて、点検の分野と測量の分野の2軸で事業を展開しています。点検の分野では、橋梁点検の案件を受託する事業と、システムを販売する事業があります。
システムのほうは「FLIGHT CONTROL」という名前で出している点検システムを全国の点検会社様に導入いただいて、自由にお使いいただきながら点検を受託していただく、フランチャイズのような形です。もう一方は、弊社から建設コンサルタント様に営業をかけて、橋梁点検の受託案件を取ってくるという事業です。
測量の分野では、LiDAR製品を開発・販売するチームがあります。一番最初はドローンで測量を行う「ドローンLiDAR」を開発しました。そして、今かなり主力になっているのが手持ちのスキャナーで、それを使って測量をしていくデバイスの開発・販売を行っています。
──森田様ご自身のお役回りと、チーム体制はどうなっているのでしょうか?
森田:弊社には第一営業部と第二営業部があり、私は第一営業部に所属して、部全体の売上とチームメンバーのマネジメントを見ています。第二営業部は、もともと弊社とお取引のあった測量機器代理店様が全国にいらっしゃるので、その代理店様を経由して測量会社様にアプローチしていくチームです。5年ほどそのやりとりを続けてきました。
ただ、会社の方針として、測量会社様が行う公共測量だけでなく、建設工事のなかにある「工事測量」にも使えるデバイスとして、建設会社様に直接販売していく方向性が出てきたんです。それを担うチームとして、今年の2月に第一営業部が立ち上がりました。
──代理店経由の販売から、直販にも踏み出された背景を教えてください。
森田:一番のきっかけは、建設会社にもアプローチをしていくと決めたことですね。測量機器代理店は、たとえばスーパーゼネコンと呼ばれるような大手の建設会社との接点を、それほど多く持っていないんです。
ただ、スーパーゼネコン様の本社は関東にありますから、それであれば弊社から直接アプローチしていくことで開拓できるのではないか、という思いがありました。
比較的大きな会社様から攻略していって、「弊社はちゃんとつながりがあるんですよ、お取引しているんですよ」ということを代理店様にもお伝えできる状態にしたい。そういう狙いもありました。
リストも経験もゼロ。代表番号に電話しても、担当部署にたどり着けない
──XAION Salesを導入される前、直販チームの立ち上げ期にはどのような課題を感じていましたか?

森田:もともと代理店営業しかやっていなかったので、直接お客様のアポイントを取っていくという行動を、そもそも経験したことがある人が社内に誰もいない状態だったんですよね。そのため、まずはアポイントをどうやって取ったらいいのかというチーム組成の問題がありました。それに加えて、建設会社にアプローチしていくためのリストがそもそも存在しない。最初はこの2つに課題感を持っていました。
──当時は、どのようにアプローチされていたのでしょうか。
森田:テレアポを始めたのは2026年の3月からです。ただ3月と4月の2ヶ月間は、建設会社にアプローチしていくのか、建設コンサルタントなのか、測量会社なのか、けっこうふわっとした状態で進んでいたんです。商談自体は獲得できていたものの、本当に狙いたいと考えていた建設会社様は、月10社程度にとどまっていました。
電話をかけていたのは、主に本社の代表番号です。ホームページに載っているので、そういったデータを抽出して電話をかけていたんですね。ただ、それだとやはり受付突破がかなり厳しかった。営業電話を完全にお断りしている会社様ももちろんいらっしゃるので、そういう会社だと、本当に直通でないと厳しいなと感じていました。
──そうした中で、会社の方針が変わったそうですね。
森田:はい。4月ごろに、「建設会社をメインに、比較的大きいところから始めていこう」という方針に変わりました。狙いたいのは、建設会社の上位200社です。
大手の建設会社で当たりたいのは、土木技術部や土木部、DX推進部、ICT◯◯部といった部署で、狙う先ははっきりしていました。ただ、代表番号から電話をかけていては、そこまでなかなかたどり着けません。
代理店経由の営業しか経験のない少人数のチームが、急に「大手の特定部署」を狙うことになる。どこに、どうやって電話をかければいいのか。直販チームは、大手攻略の入り口で立ち止まっていました。
“営業をかけてきた会社”が見せてくれた、部署直通という活路
──XAION Salesを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

森田:ここは正直にお話しさせていただくと、もともと弊社に営業をかけてきてくださったテレアポ代行の会社がいらっしゃったんです。その商談のなかで、「XAION Salesを使ってこういうリストを持っているので、うちはコール数がすごく出せるんですよ」という話をしていただいて、実際に画面も見せてくださって。それで「このツール、良さそうだな」と。まずそこで候補として挙げさせていただいた、という経緯です。
──ほかの選択肢とも比較検討されたのでしょうか。
森田:私と代表とで「どういうものを使ったらいいんだろう」と話し合った時期があって、最近はAIを活用したものも流行っていますから、そういったものとも比較しながら、リストを収集するにはどうしたらいいのかを検討しました。
そのなかでXAION Salesは、直接アプローチできる相手にたどり着けること、部署の直通電話にまでたどり着けること、そして検索性の良さが際立っていたので、そこを見させていただいて導入を決めた形です。
──営業代行に任せるという選択肢もあったかと思いますが、自社で内製する判断をされたのはなぜでしょうか?
森田:実は、テレアポ代行も一社使わせていただいて、並行して様子を見ていました。ただ、いずれにせよ自社でテレアポをして獲得できる土壌を整えておいたほうが、今後も含めていいだろう、という考えがあったんです。
弊社の代表と関わりのある営業支援の会社様が、基本的にインサイドセールス部隊を自社で内製してうまくいっている、という話もありました。外部にアウトソースするのではなく、自社で回し続けられるようにしたい。コストの面でも、インターンのメンバーに入ってもらう形をとったのですが、彼らも意気込みがありますし、ある程度は自社でやれるだろう、そのほうがメリットが大きいのではないか、と。そういう経緯で内製に踏み切りました。
狙った企業の“狙った部署”へ。急な大手シフトでも、迷わず開拓を進められた
──XAION Salesを導入後、アプローチはどう変わりましたか?

森田:一番大きいのは、検索の絞り込みが細かくかけられるところですね。先ほどお話ししたとおり、弊社がアプローチしたい部署って、本当に限定されているんです。
XAION Salesを使わせていただくと、そこまで細かく絞り込んでピンポイントに情報を抽出できて、直接アプローチしたい部署の方につながるんです。この絞り込みが具体的にできるのは、すごく助かったというか、便利だなと思いました。
──代表窓口と部署直通で、受付の突破率はどのくらい変わる感覚ですか?
森田:本当に体感でしかないのですが、6〜7割ぐらいは変わるような気がしますね。私自身もメンバーと並行してテレアポをやっていたので、そこで感じました。
直通番号を知っているということは、なにかしら関わりがあったのかな、と思ってくださる方が多い気がするんです。そこまでたどり着ければ、現場の方が社内にいらっしゃれば、お話自体はできる状態になります。
──「大手を狙う」という方針転換から、実際の開拓はどのように進みましたか?
森田:5月1日からXAION Salesを契約させていただいて、XAION Salesで抽出したリストをもとに架電を進めていきました。
その結果、それまで月10社程度だった建設会社様とのアポイントが、5月には45社、6月には60社まで増えました。狙いたいと思っていた上位200社についても、ある程度の期間で、その大部分と接点を持つことができています。
代表番号しか分からない状態では、大手の担当部署にはなかなかたどり着けません。狙う企業と部署が決まったその日から、そこへ直接つながる番号を手にできる。この変化が、リストも経験もなかった直販チームが、急な大手シフトの中でも迷わず開拓を進められた土台となりました。
「建設会社の当たり前」をつくるために。次のセグメントへ広がる開拓
──今後の事業展望についてお聞かせください。
森田:現状は、先ほどお話ししたハンディスキャナーが主力の製品になっています。今後はハンディスキャナー以外にも、そこで取得したデータを処理するためのソフトウェアをどんどん追加で開発していって、掛け合わせて販売できるようにしていきたいと考えています。
そのソフトウェアは、どちらかというと建設会社様が本当に実務で使えるツールを目指して開発を進めているんです。ですから、いずれにせよ建設会社様を支援していく、建設会社様の当たり前にしていくという会社の動きは変わらない部分かなと思っていて、そこは引き続きやっていきたいな、と思っています。
──そのなかで、新たに見えてきた可能性はありますか?
森田:弊社は今年、複数の展示会に出展させていただいているのですが、そのなかで設備系の会社様やプラントを持たれている会社様から、「図面がないので、図面を作るためにまずは3次元のデータを取れないか」というお声をいただいたことがあったんです。
その辺りにもニーズがあるのではないかと感じていて、並行して攻めていったほうがいいのではないか、という議論が生まれている状況ですね。
──最後に、XAION Salesに期待することがあればお願いします。
森田:まずは、狙っている建設会社様の上位企業をしっかり開拓しきりたいと思っています。時期によってアプローチにつながる・つながらないという波もあるので、業務が少し落ち着くタイミングを狙って、引き続き御社のツールを使わせていただきながら開拓を進めていきたいです。
そして、設備系やプラント系の会社様といった新しいセグメントに本格的にアプローチしていく方向性になれば、そこは新たにリストが必要になってきます。その際にも、御社のサービスを使わせていただくことになるかなと思っています。